年齢別未婚率の推移からわかる出会いのために行動する意義
未婚率についての興味深い資料がある。次の折れ線グラフを見てほしい。
内閣府「年齢別(5歳階級)未婚率の推移」

資料:内閣府「年齢別(5歳階級)別未婚率の推移」
内閣府の最新データ(2019年11月現在)である。
30~34歳では
男性はおよそ2人に1人(47.1%)が未婚
女性はおよそ3人に1人(34.6%)が未婚
35~39歳では
男性はおよそ3人に1人(35.0%)が未婚
女性はおよそ4人に1人(23.9%)が未婚
このグラフからすると25-29歳の未婚率は緩やかな上昇を示している。しかし、30-34、35-39歳男性は未婚率が下降している。つまり男性の場合30~39歳では結婚する人が過去と比べると少しずつ増えているということがわかる。また、女性を見ると、30-34歳はほぼ横ばい、25-29歳、35-39歳は若干未婚率が上がっている。
男性では30代で結婚したいと考える人が多いことがわかる。35までには約半数の男性が、そして39歳までには65%の男性が結婚している。
女性では30代で結婚するという意気込みが顕著に感じられる。30前の既婚者は39%であったのに、35歳までには約66%が結婚している。さらに、39歳までには76%の女性が結婚している。
これは、家庭を築いて子供を成人させる年月と関係あると考える。子供が成人するまで親は責任がある。健康で働き続け、子供を養い立派に成人さることを誰しも考える。高校卒業までとしても18年間、大学卒業まで考えると22年間、大学院だと24年間、博士課程だと27年間、社会に出るまで親は支え続けてあげたい。親としてはいつまで働く必要があるのか、定年したらその後の子供の教育費はどうするのかなど将来の逆算が必要にある。将来計画と考えてもいい。人はいつまでも若くはない。
また、高齢出産という言葉がある。母子手帳を見ると明記されており、学校教育でも教えるようになったが、35歳の誕生日を過ぎて出産すると高齢出産ということになる。34歳で妊娠しても誕生日を過ぎて出産すると高齢出産なのだ。医学的に母子ともに出産・出産後のリスクが高まるのである。結婚相談所を訪れる昨今の男性はこのことをよくご存じだ。女性の方は知っていても人ごとに考える人が多いと感じる。
シミュレーションしてみよう
<シミュレーション1>
夫婦ともに27歳で結婚のシミュレーション
(30歳までに出産を終え、子供二人を大学まで面倒を見る)
27歳 結婚
28歳 第1子誕生
30歳 第2子誕生
34歳 第1子小学入学
36歳 第2子小学校入学
40歳 第1子中学入学
42歳 第2子中学入学
43歳 第1子高校入学
45歳 第2子高校入学
46歳 第1子高校卒業・大学入学
48歳 第1子20歳
50歳 第1子大学卒業・就職・第2子20歳
52歳 第2子大学卒業・就職
<シミュレーション2>
夫婦共に33歳で結婚のシミュレーション(35前後に出産し、子供二人を大学まで面倒を見る)
33歳 結婚
34歳 第1子誕生
36歳 第2子誕生(女性が36歳の場合、高齢出産)
39歳 第1子小学入学
41歳 第2子小学校入学
45歳 第1子中学入学
47歳 第2子中学入学
48歳 第1子高校入学
50歳 第2子高校入学
51歳 第1子大学入学
53歳 第1子20歳・第2子大学入学
55歳 第1子大学卒業・就職・第2子20歳
57歳 第2子大学卒業・就職
<シミュレーション3>
夫婦共に37歳で結婚のシミュレーション(40歳までに出産し、子供二人を大学まで面倒を見る)
37歳 結婚
38歳 第1子誕生(高齢出産)
40歳 第2子誕生(高齢出産)
44歳 第1子小学入学
46歳 第2子小学校入学
50歳 第1子中学入学
52歳 第2子中学入学
53歳 第1子高校入学
55歳 第2子高校入学
56歳 第1子大学入学
58歳 第1子20歳・第2子大学入学
60歳 第1子大学卒業・就職・第2子20歳
62歳 第2子大学卒業・就職
このシミュレーションは結婚1年後、3年後に出産した場合を想定した。しかし、実際には出産は計画通りいかないことは周知のとおりである。それは、夫婦の年齢を重ねるごとに難しくなることも計算に入れてほしい。
子供が生まれて初めて子育てのためのビジョンが明確になる。その子を成人するまでの計画が立つのである。家族が増える喜びと共に責任も大きくなる。親としての悲喜こもごもの人生が始まる。それは、人間として成長すること、心が深くなることでもある。
人は年をとる。自然の流れであり、避けられない。そろそろ結婚と思ったら、早く行動を起こすべきだ。結婚し、家庭を築き、自分の思い描く人生を懸命に生きてほしい。そのために、人生の時間を大切にしてほしい。出会いは、行動する人に待っている。